糖尿病の愛犬と暮らしてわかったこと|注射・食事・気持ちのケアまでぜんぶ話します

シニア犬と暮らす

こんにちは、さくママです。

我が家の愛犬ぴーちゃんが糖尿病と診断されてから、早いもので2年半が経ちました。

今回は私がこの期間で経験したリアルな苦労や喜び、そして工夫しているケア方法について詳しくお伝えします。

糖尿病と診断された当時のこと

私はそれまで、犬の糖尿病についてほとんど知識がありませんでした。
ぴーちゃんの異変に気づいたのは、12歳の秋のことです。
元気そうに見えても、体の中では大きな変化が起きていたようでした。。

急に増えた水とオシッコの量。最初の異変に気づいた日

ぴーちゃんが12歳の11月頃、水を飲む量やオシッコの量が急に倍くらいに増えたことに気づきました。

違和感を感じてすぐに動物病院へ連れて行ったところ、糖尿病と診断されました。

実は、その4ヶ月ほど前に健康診断を受けた時にはまったく問題がなかったのです。

獣医師さんからは「犬と人間では時間の流れが違うため、数ヶ月でも大きく体調が変化することがある」と説明を受けました。

その言葉が強く印象に残っています。

運動すれば大丈夫?獣医さんに叱られた初期の判断ミス

私が診断直後にとってしまった行動を、今でも悔やむことがあります。

犬の糖尿病は、基本的に完治することがない慢性疾患であり、インスリン注射が必須です。多くの場合、膵臓のβ細胞が機能しなくなり、インスリンを作り出せなくなるため、人間の1型糖尿病に最も近い病気といわれています。

そんなことも知らずに、私は糖尿病といっても運動したら大丈夫だろうと安易に考え、すぐにインスリン治療を始めず、散歩の距離を増やしました。

ところが、一週間ほど経った頃立ったまま動かないし、いつもの様子と違うので、あわてて病院にいきました。

獣医師さんに「死ぬちょっと手前まで悪化している」と叱られ、即入院となりました。

本当に後悔しました。

3日間の入院で命の危機は免れ退院しましたが、ぴーちゃんの弱々しい姿を見るのは本当に心が痛みました。

毎日少しずつ元気になっていく姿に、ようやくホッとする日が訪れました。

糖尿病犬との暮らしのリアル

糖尿病の犬と暮らす中で大切になるのが、毎日のインスリン注射と食事管理です。

インスリン注射はぴーちゃんがご飯を食べた後に打ちます。

ご飯を食べてくれてインスリンの注射さえしていれば、今まで通り元気なぴーちゃんです。

食事管理では、糖質を抑えた特別なフードを獣医師さんと相談しながら与えています。

現在、ぴーちゃんが主に食べているドライフードは、1粒1粒が5ミリくらいで食べやすい『ヒルズ 食事療法食 w/d 3kg 小粒』で、食べむらがあるのでいなばグランデリのウェットフードを少し混ぜて食欲を促しています。

ぴーちゃんの場合

ヒルズw/dを50グラムくらい、いなばやグランデリのパウチタイプを20グラムのせて、お水を少し足して混ぜます。チュールだったら1袋と水少しを混ぜてます。

これでも食べない時は、ペット用粉チーズをかけたりカロリーの少ない別のジュレを上にのせてみたりしてます。

特に大変だったこと

食事管理とインスリン量の調整の難しさ

糖尿病の犬との暮らしで特に苦労するのが、毎日の食事管理とそれに合わせたインスリン量の調整です。

ぴーちゃんは食べむらがあるため、完食しないこともしばしばあります。

インスリンの量は、基本的に食べた量に応じて調整する必要があるのですが、途中で食事をやめてしまった場合、どのくらいの量を打つべきかいつも悩ましい問題です。

私はドライフードとウェットフードをそれぞれキッチンスケールで計り、全体の何%食べたかでインスリンの量を決めています。

インスリンが過剰になると低血糖を引き起こし、最悪の場合、命に関わることもあります。そのため、毎食、ぴーちゃんに少しでもご飯を食べてもらうために、様々な工夫を凝らしてきました。

それでもどうしても食べない時は、「今日は食べたくないんだ」と割り切り、インスリン注射は見送ることにしています。もし半分程度食べられた場合は、インスリンの量も通常の半分に調整しています。

根気のいるインスリン注射との格闘

インスリン注射も、当初は大きな壁でした。ぴーちゃんは注射を嫌がり、怒って噛みつこうとすることもあったのです。

娘と二人で試行錯誤を繰り返し、最終的に娘がぴーちゃんを優しく抱っこして椅子に座り、私が後ろからなるだけぴーちゃんからは見えない位置から注射をするという方法で、ようやく落ち着いて注射ができるようになりました。

この方法で打たせてくれるまでには、4~5ヶ月もの時間を要しました。

徐々にぴーちゃんも注射を受け入れてくれるようになり、今では私一人でも注射ができるようになりました。

しかし、注射をする瞬間は、今でも「どうか痛いところに当たりませんように」と、毎回ドキドキしています。

ぴーちゃんが少しでも体を動かすと、「痛かったかな?」と心配になりますが、それでもぴーちゃんはいつも頑張って耐えてくれています。

インスリンの後は大好きなチーズのご褒美をあげるのですが、嬉しそうに食べてますよ。

旅行や外出時の預かりと日帰り外出の工夫

ペットホテルは動物病院併設が安心

旅行や外出の際、ぴーちゃんを預けるペットホテルは、いつもお世話になっている動物病院を兼ねているところを選んでいます。

場所が変わるとご飯を食べなくなることが多いため心配なのですが、いつもの病院であれば、ぴーちゃんの食べる量に合わせてインスリン注射を調整してくれるので、安心して預けることができます。

日帰り外出もインスリンの時間に合わせて

日帰りでの外出も、以前と比べるとインスリン注射の時間に合わせてスケジュールを調整する必要があるなど、日常生活に制約を感じることもあります。それでも、ぴーちゃんと一緒にいられる時間を大切にしたいと思っています。

糖尿病ケアで工夫していること

少しでも安心して過ごせるよう、ペットカメラを導入して、外出先からもぴーちゃんの様子を確認できるようにしています。

これで私自身の不安もかなり軽減されました。

糖尿病だからこその喜び

大変なことも多かったですが、この2年半でぴーちゃんとの絆は確実に深まりました。

健康な時には見落としていた、小さな仕草や表情の変化にも敏感になり、「一緒にいられることが本当に幸せだな」と感じる瞬間が増えました。

おわりに|同じ境遇の飼い主さんへのメッセージ

愛犬が糖尿病と診断されると最初は本当にショックで不安な気持ちになると思います。

でも、適切なケアと飼い主さんの愛情があれば、元気に過ごすことは十分に可能です。

同じ境遇で悩んでいる方がいましたら、一緒にがんばりましょう!

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